“ゆぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
湯槽78.2%
浴槽18.5%
湯船2.5%
湯漕0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
正午近い銭湯はすいていた。ただ濛々もうもうと湯気のめた湯槽ゆぶねに腰かけて坊主頭の若造と白髪の老人とが、何かしきりに饒舌しゃべりあっている。
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
という女中の言葉を、お新はさ程気にも掛けないという風で、その浴衣に着更きかえた後、独りで浴槽ゆぶねの方へ旅の疲労つかれを忘れに行った。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかし、そこは、もはやゆきふかくて、湯船ゆぶねは、半分はんぶんほども、ゆきまっていました。それですから、あたりにはかれらがべるようなが、いくらさがしても、ちているわけはなかったのでした。
温泉へ出かけたすずめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
女達はまるで蓮の花のように小さい湯漕ゆぶねを囲んで、珍らしい言葉でしゃべっている。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)