“着更”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きか51.2%
きが30.2%
きがえ11.6%
きかえ2.3%
きかへ2.3%
きがへ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
という女中の言葉を、お新はさ程気にも掛けないという風で、その浴衣に着更きかえた後、独りで浴槽ゆぶねの方へ旅の疲労つかれを忘れに行った。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
第一装だいいっそうのブレザァコオトに着更きがえ、甲板かんぱんに立っていると、上甲板のほうで、「ふかれた」とさわぎたて、みんなけてゆきました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
庭のおもてへ抛り捨てた御方は、気色ばんだ面を上げてあたりを見まわしたが、ふと壁の釘に掛けてある新九郎の着更きがえ、黒羽二重の衣類に目をつけて、手早く、それを自分の身に着け
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
退省ひけて下宿へ帰る、衣服を着更きかえる、直ぐ何処いずれへか遊びに出懸けて、落着て在宿していた事はまれだという。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
『お衣服めしをお着更きかへになつてから召上めしあがつたら如何いかゞ御座ございます。』とふさは主人の窮屈さうな様子を見て、恐る/\言つた。御気慊ごきげんを取るつもりでもあつた。何故なぜ主人が不気慊ふきげんであるかもほゞ知つて居るので。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
早く行つて着更きがへをお
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)