“きがえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
着更33.3%
着換26.7%
更衣13.3%
着替13.3%
著替13.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛脚はまた女の背にあった包を解いたり、己の両掛の手荷物を開けたりして、その中から有りたけの着更きがえを出して用意をした。
鍛冶の母 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そこはうちのものの着更きがえをするために多く用いられるへやなので、箪笥たんすが二つと姿見が一つ、壁から飛び出したようにえてあった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
……権七ごんしち取寄とりよせさした着換きがえきぬは、あたかほこら屋根やねふぢはなきかゝつたのを
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……途中とちゆうちりけるためおほひがはりに、おうら着換きがえを、とおもつて、権七ごんしち温泉宿をんせんやどまでりにつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蔦芳は中村座の開場が近くなったので、毎日吉原から通っていたが、某日あるひ浴衣ゆかたが汗になったので、更衣きがえするつもりで二階の昇口あがりぐちったところで、わかい男が梯子段はしごだんへ腰をかけていた。
幽霊の衣裳 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
私はいやあな気持になりましたが、勤めに出る良人に変なことを聞かすでもないと思って、良人には素知らぬ顔をして更衣きがえ手伝てつだいをして、そしてオーバーをせておりますと、何人たれか玄関へ来たようですから、傍にいたその時四つだった女の子に、
母の変死 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「早く着替きがえを出せ、寝巻でよいわ、エエ、床をべろ、早く」
「こう三人と言うもの附着くッついたのでは、第一わしがこの肥体ずうたいじゃ。お暑さがたまらんわい。衣服きものをお脱ぎなさって。……ささ、それが早い。——御遠慮があってはならぬ——が、お身に合いそうな着替きがえはなしじゃ。……これは、一つ、亭主が素裸すはだか相成あいなりましょう。それならばお心安い。」
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
著替きがえを持って傍にいた私は、何となく片手を出しましたら、その上に置かれたのは小さな一つの根附でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
南の方の海に程近いN——市では二人は少しばかり持っている著替きがえなどの入った貧しい行李こうりを、小野田の妹の家でくことになったが、町には小野田の以前の知合も少くなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)