“更衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうい46.5%
ころもがえ27.9%
ころもがへ7.0%
かうい7.0%
うつりかえ4.7%
きがえ4.7%
うつりかへ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はじめて桐壺きりつぼ更衣こういの上がって来たころのことなどまでがお心の表面に浮かび上がってきてはいっそう暗い悲しみに帝をお誘いした。
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
春着を脱いで夏の薄物にかえる更衣ころもがえころは、新緑初夏の候であって、ロマンチックな旅情をそそる季節である。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
其内そのうち定期ていきの三週間しうかんぎて、御米およね身體からだおのづからすつきりなつた。御米およね奇麗きれいとこはらつて、あたらしいのするまゆふたゝかゞみらした。それは更衣ころもがへ時節じせつであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其れ夕飯ゆふはんよ、其れ顔洗ふ湯をとれ、と台所をひしめかして、夜会の時間は午後八時、まだ時もあれど用意は早きが宜しと、早速更衣かういにかゝりぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
世に栄え富める人々は初霜月の更衣うつりかえも何の苦慮くるしみなく、つむぎに糸織に自己おのが好き好きのきぬ着て寒さに向う貧者の心配も知らず、やれ炉開きじゃ、やれ口切りじゃ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
良人には素知らぬ顔をして更衣きがえ手伝てつだいをして、そしてオーバーをせておりますと、何人たれか玄関へ来たようですから、傍にいたその時四つだった女の子に
母の変死 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
世に栄え富める人〻は初霜月の更衣うつりかへも何の苦慮くるしみなく、紬に糸織に自己おのが好き/″\のきぬ着て寒さに向ふ貧者の心配も知らず、やれ炉開きぢや、やれ口切ぢや
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)