幽霊の衣裳ゆうれいのいしょう
三代目尾上菊五郎は怪談劇の泰斗として知られていた。其の菊五郎は文化年代に、鶴谷南北の書きおろした『東海道四谷怪談』を木挽町の山村座で初めて上演した。其の時菊五郎はお岩と田宮の若党小平、及び塩谷浪人佐藤与茂七の三役を勤めたが、お岩と小平の幽霊 …