“石持”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こくもち84.6%
いしもち15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は手織り縞の綿衣わたいれをきて、鉄色木綿の石持こくもちの羽織をかさねていた。履物はどうしてしまったのか、彼は跣足はだしであった。
半七捕物帳:28 雪達磨 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
がかつたつむぎ羽織はおりに、銘仙めいせんちやじまをたのと、石持こくもち黒羽織くろばおりに、まがひ琉球りうきうのかすりをたのが、しよぼ/\あめなかを、夜汽車よぎしやつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
初めてで失礼ですが……私が当行の支配人石持いしもちです。どうも飛んだ御手数で……先程の二十円札はたしかに当行から岩形さんの代理のお方にお渡ししたものです。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
久能山に近い中島の海岸で、太平洋に注ぐ安倍川の白い波を眺めながら、石持いしもちの投げ釣りに興じたこともあった。静岡のお城の周りのお堀で、はやと鮒を釣ったこともある。
水の遍路 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)