“鰹”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かつお77.8%
かつを19.0%
おかゝ1.6%
がつお1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肝油その他の臓器製薬の効能が医者によって認められるより何百年も前から日本人はかつおの肝を食い黒鯛くろだいきもを飲んでいたのである。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
銭形平次は気のない顔を振り向けました。時鳥ほととぎすにもかつおにもないが、く春を惜しむ、江戸の風物は何んとなくうっとりします。
引続きこの快晴、朝の霜がさっと消えても、滴って地をけがさずという時節。が明けるとこの芝浜界隈かいわいを、朗かな声でかつお——
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
土佐といえば室戸崎むろとざきの風光や、食物ではかつおの「はたき」と呼ぶ料理が自慢であります。旅では眼に口に味うものが山々あります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
かつお中落なかおちうまくッて、比良目ひらめは縁側に限るといやあ、何ですか、そこに一番滋養分がありますか、と仰有おっしゃるだろう。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
せつせと押し進む艀の両側には、かつをからでも追はれて来てゐたか、波の表が薄黒く見ゆる位ゐまでに集つたしこの群がばら/\/\と跳ね上がつた。
岬の端 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
「うむ、かつをがするので皆な外の者共ア看視まもつて居る。俺等も行かんならんのやれど、誰も人が居らいで、今誰かに頼まうと思うて来たのやが。」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
八五郎が大變を持込んで來たのは、梅雨つゆ前のよく晴れたある朝、かつを時鳥ほとゝぎすも、江戸にはもう珍らしくない頃です。
三つ股の源吉は八五郎をつれて、兎も角も目白臺に歸つて行きました。それは櫻には少し遲いがまだかつをにも時鳥ほとゝぎすにも早い晩春のある日のことでした。
かつをも裏長屋まで行渡つて、時鳥ほとゝぎすも珍らしくはなく、兩國橋を渡つて、大川の上手へ出ると、閑古鳥かんこどり行々子よしきりも鳴いてゐた時代です。
東北とうほく旅行りよかうする亭主ていしゆためおかゝのでんぶと、焼海苔やきのりと、梅干うめぼしと、氷砂糖こほりざたう調とゝのへることを
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しまいに彼は灘万なだまんのまながつおとか何とかいうものを、是非父に喰わせたいと云いつのった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)