“初鰹魚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はつがつを50.0%
はつかつを25.0%
はつがつお25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四月の末のある朝、申分なく晴れた淺黄空あさぎぞら初鰹魚はつがつをの呼び聲も聽えさうな、さながら江戸名所圖繪の一とこまと言つた風情ふぜいでした。
(猶小なるもあるべし)男魚をな女魚めなあり、めなは子あるゆゑ、をなよりはあたひたつとし。五番まで奉りてのちる、初鮏はつさけたつとき事おしてしるべし。これをしやうする事、江戸の初鰹魚はつかつをにをさ/\おとらず。
飢えに泣いているはずの細民がどうかすると初鰹魚はつがつおを食って太平楽を並べていたり、縁日で盆栽をひやかしている。
春六題 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)