“初鰹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はつがつお65.2%
はつがつを30.4%
はつかつを4.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同じ白石の在所うまれなる、宮城野と云い信夫しのぶと云うを、芝居にて見たるさえ何とやらん初鰹はつがつおの頃は嬉しからず。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
青葉と初鰹はつがつお時鳥ほととぎすで象徴される江戸の五月は天気さえよければ、全く悪くない心持でした。
そのうちに今年の春もあわただしく過ぎて、初鰹はつがつおを売る四月になった。その月の晴れた日に勘蔵が新らしい袷を着て、干菓子のおりを持って、神田三河町の半七の家へ先ごろの礼を云いに来た。
半七捕物帳:29 熊の死骸 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
鎌倉船は、初鰹はつがつおをつんで朝から何艘なんばいも日本橋の河岸かしへはいった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
随って初袷の好時節も若葉の初鰹はつがつおのと申す贅沢ぜいたくも出来ず閉居の体。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
四月三十日、初鰹はつがつをにも、時鳥ほとゝぎすにも興味はなくとも、江戸の初夏の風物は此上もなくさはやかな晝下がりです。
さばを、さば三番叟さんばそう、とすてきに威勢ゐせいよくる、おや/\、初鰹はつがつをいきほひだよ。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
朝比奈が曽我を訪ふ日や初鰹はつがつを
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
初鰹はつがつを高時犬にくらはせる
(新字新仮名) / 三遊亭金馬(著)
ガラツ八の八五郎は、またニユースを一つ嗅ぎ出して來ました。江戸の町々がすつかり青葉につゞられて、時鳥ほとゝぎす初鰹はつがつをが江戸ツ子の詩情と味覺をそゝる頃のことです。
江戸は利根とね川にありといへどもまれなるゆゑ、初鮏はつさけ初鰹はつかつをあたひすとぞ。