“藤豆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふぢまめ60.0%
ふじまめ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あさくも吹散ふきちりたり。かぜぎぬ。藪垣やぶがきなる藤豆ふぢまめの、さやも、まひるかげむらさきにして、たにめぐながれあり。たで露草つゆくさみだれす。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夕顏ゆふがほには、豆府とうふかな——茄子なすびなへや、胡瓜きうりなへ藤豆ふぢまめ、いんげん、さゝげのなへ——あしたのおつけのは……
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
子供がいたずらに小石でも投げたかと思ったが、そうではなくて、それは庭の藤棚ふじだな藤豆ふじまめがはねてその実の一つが飛んで来たのであった。
藤の実 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その声が、耳近みみぢかに聞こえたが、つい目前めさきの枝や、茄子畑なすばたけの垣根にした藤豆ふじまめ葉蔭はかげではなく、歩行ある足許あしもとの低いところ
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)