“藪垣”の読み方と例文
読み方割合
やぶがき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行宮あんぐうの北の藪垣やぶがきを躍りこえて、まだ暗い海の方へむかって、ひた走りに消え去った人影がある。吉致だったのはいうまでもない。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あさくも吹散ふきちりたり。かぜぎぬ。藪垣やぶがきなる藤豆ふぢまめの、さやも、まひるかげむらさきにして、たにめぐながれあり。たで露草つゆくさみだれす。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と云いながら出かけて見ると、けましたから人の往来はございません。路を拾い/\参りますと、此方こっち藪垣やぶがきの側に一人人が立って居りまして、新吉がすぎると
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)