“藪入”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やぶいり63.6%
やぶい36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同類だ、共謀ぐるだ、同罪だよ。おい、芸者を何だと思っている。藪入やぶいりに新橋を見た素丁稚すでっちのように難有ありがたいもんだと思っているのか。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
娑婆しゃばの人間は日曜日だの暑中休暇だのと一年中には沢山な休みがある。いくら忙しい奉公人でも盆と正月に藪入やぶいりがあるけれども私たちばかりは一年中休みなしだ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
藪入やぶいりの小僧こぞうさん、学校帰りの腕白わんぱく、中には色気盛りの若い衆までが「ここはお国を何百里」と、喜び勇んで、お馬の背中でおどるのだ。
木馬は廻る (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
わけてもその夜は、おたな手代てだいと女中が藪入やぶいりでうろつきまわっているような身なりだったし、ずいぶん人目ひとめがはばかられた。
姥捨 (新字新仮名) / 太宰治(著)