“やぶがき”の漢字の書き方と例文
語句割合
藪垣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
じっとりはだに汗をかきながら道を急いで、寂れた街道を通りぬけて、茶圃ちゃばたけの間を横切ったり、藪垣やぶがきわきを通ったりして、遠くから見えていた、山裾の小山の部落まで来て
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
蛙はびっくりして、長く脚を伸ばして二三度飛びはねてゆきましたが、より江がまばたきしているに、どこかへ隠れてしまったのか煙のように藪垣やぶがきの方へ消えて行ってしまいました。
(新字新仮名) / 林芙美子(著)
この家は小さい陣屋のような構造かまえで、もんの前には細いながれを引きめぐらし、一けんばかりの細い板橋がわたしてある。家の周囲は竹藪に包まれて、藪垣やぶがきの間から栗の大木が七八本そびえていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)