かえる
暗い晩で風が吹いていました。より江はふと机から頭をもちあげて硝子戸へ顔をくっつけてみました。暗くて、ざわざわ木がゆれているきりで、何だか淋しい晩でした。ときどき西の空で白いような稲光りがしています。こんなに暗い晩は、きっとお月様が御病気なの …
題名が同じ作品
(新字旧仮名)芥川竜之介 (著)
(新字旧仮名)林芙美子 (著)