“両脚”のいろいろな読み方と例文
旧字:兩脚
読み方割合
りょうあし65.2%
あし8.7%
りょうきゃく8.7%
もろあし4.3%
もろずね4.3%
りやうあし4.3%
りやうきやく4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なかには片腕かたうでられ、また両脚りょうあし切断せつだんされて不具者ふぐしゃになっているのもあります。そして今夜こんやにもにそうなおも病人びょうにんもありました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
人間と人間との間の板挟いたばさみにされ、両脚あしは宙に浮いて身体が波の動揺のままにゆさぶられているのです。
然れども幸か不幸か、余は今なほ畳の上に両脚りょうきゃくを折曲げ乏しき火鉢の炭火によりてかんしのぎ、すだれを動かすあしたの風、ひさしを打つ夜半の雨を聴く人たり。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
両脚もろあしや。よきももいろ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
男は草鞋穿わらじばき脚絆きゃはん両脚もろずね、しゃんとして、あたかも一本の杭の如く、松を仰いで、立停たちどまって、……まなじりを返して波をた。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其時そのとき両脚りやうあし槓杆こうかんとし
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
誰かみづから省れば脚にきずなきものあらんや。僕の如きは両脚りやうきやくの疵、ほとんど両脚を中断せんとす。されど幸ひにこの大震を天譴てんけんなりと思ふあたはず。いはんや天譴てんけんの不公平なるにも呪詛じゆその声を挙ぐる能はず。