“不具者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたわもの42.6%
かたわ21.3%
ふぐしゃ14.9%
かたは10.6%
かたはもの8.5%
かたわもん2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……第一住んでいる人間が、私と桔梗とを抜かしてしまえば、全部が全部不具者かたわものというのが、不思議に思われるに相違ありますまいな。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
が、争われないのは、不具者かたわ相格そうごう、肩つきばかりは、みじめらしくしょんぼりして、の熊入道もがっくり投首の抜衣紋ぬきえもんで居たんだよ。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なかには片腕かたうでられ、また両脚りょうあし切断せつだんされて不具者ふぐしゃになっているのもあります。そして今夜こんやにもにそうなおも病人びょうにんもありました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
まことに世の中は不幸なる人の集合あつまりと云うても差支さしつかへない程です、現に今まこゝ団欒よつてる五人を御覧なさい、皆な社会よのなか不具者かたはです、渡辺の老女さんは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
一方の眼は焮衝きんしやうを起して、そつちの方も矢つ張りお見えになりません。あの方は、もうどうすることもお出來になりません。まつたく——盲目めくら不具者かたはものなのですから。
岡山「そんな不具者かたわもんの顔を立てんでもい、拙者どもは芸妓げいしゃ小峯を呼びに遣わしたる処、病気と欺き参らんのみか、向うへ来て居るのは甚だ奇怪きっかいに心得るから申すのだ」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)