不具者かたは)” の例文
まことに世の中は不幸なる人の集合あつまりと云うても差支さしつかへない程です、現に今まこゝ団欒よつてる五人を御覧なさい、皆な社会よのなか不具者かたはです、渡辺の老女さんは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「先生は不具者かたはや乞食に惡口をいてはいけないと言つたのに、豐吉は那麽あんな事をしたのだから、たとひ豐吉が一番で私が二番でも、私より豐吉の方が惡い人だ。」
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「でもあなたはお金持だから、ジエィン、きつとあなたの世話をするお友達があつて、私のやうな盲目めくら不具者かたはなんぞに身を捧げたりすることを許さないだらう?」
「君はしまひに不具者かたはになつてしまふよ。」
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
「先生は不具者かたはや乞食に悪口を利いては不可ないと言つたのに、豊吉は那麽あんな事をしたのだから、たとひ豊吉が一番で私が二番でも、私より豊吉の方が悪い人だ。」
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)