“団欒”のいろいろな読み方と例文
旧字:團欒
読み方割合
だんらん81.0%
まどい11.6%
まどゐ3.3%
まとい2.5%
まどひ0.8%
よつ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
来太の来る日のにぎやかな団欒だんらんにも加わるようなことは少なく、たいていひとり自分の部屋でこつこつ勉強しているという風だった。
花咲かぬリラ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
うごくなかれ。静かなること林のごとくあれ。——門ごとの守りの兵は、わけて長閑のどか団欒まどいして、敵近づくも居眠るがごとくしてあれ
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一日の障りなしに断へず楽しき団欒まどゐの室に白湯さゆの香を漲らせ、清閑の韻をひゞかせたる永き歴史を有するなり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
文士卓にはもう大勢団欒まといをしていて、隅の方には銀行員チルナウエルもいた。そこへ竜騎兵中尉が這入って来て、平生の無頓着な、傲慢ごうまんな調子でこう云った。
生命としてあきたらず、母の一部分となし、いもとの一部分となし、あるひは父の、兄の一部分ともして宮の一身は彼に於ける愉快なる家族の団欒まどひに値せしなり
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
まことに世の中は不幸なる人の集合あつまりと云うても差支さしつかへない程です、現に今まこゝ団欒よつてる五人を御覧なさい、皆な社会よのなか不具者かたはです、渡辺の老女さんは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)