“盲目”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めくら79.5%
めしひ6.6%
もうもく5.0%
めしい4.6%
まうもく1.9%
おめく0.4%
めぐら0.4%
めつかち0.4%
めんない0.4%
マウモク0.4%
メクラ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盲目めくらのお婆さんは、座が定ると、ふところから手拭を出して、それを例のごとく三角にしてかぶつた。暢気のんきな鼻唄が唸うなるやうに聞え出した。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
南さんは行者久ぎやうじやきうさんと云ふ盲目めしひで名高い音曲おんぎよくの師匠の弟子の一人でした。小いうちから琴も三味線も胡弓こきゆうも上手だつたのです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
このとき、盲目もうもく母親ははおやきながら、十五、六のむすめが、雪道ゆきみちあるいていきました。母親ははおや三味線しゃみせんかかえていました。旅芸人たびげいにんです。
雪消え近く (新字新仮名) / 小川未明(著)
その途端に、暴風のような長屋の同胞たちの喚きに交じって、ひとりの盲目めしいが、取りみだして叫ぶ声を彼は聞きのがさなかった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこに盲目まうもく尊敬そんけいしやうずる。盲目まうもく尊敬そんけいでは、たま/\それをさしける對象たいしやう正鵠せいこくてゐても、なんにもならぬのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
もともとうちでは、長唄が一日、二絃琴が一日と隔日にというのを、盲目おめくの勝梅さんの方はトットとすませて二絃琴に通うのだった。しまいには、勝梅さんは三日おき四日おきにしかいかなくなった。
そんだがお内儀かみさんその盲目めぐら奇態きたえで、麥搗むぎつきでも米搗こめつきでも畑耕はたけうねえでもなんでも百姓仕事ひやくしやうしごとんでさ、うすあかりにやえんだなんていふんだがそんでも奇態きたえなのせどうも
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ところがあなたの眼はヷルカンを見てゐる——正眞正銘しやうしんしやうめいの鍛冶屋で、色が黒くて、肩幅の廣い。おまけに盲目めつかち跛足びつこときてる。
此方こち昔馴染むかしなじみのヸーナス殿どのめさっしゃい、乃至ないし盲目めんない息子殿むすこどのれいのコーフェーチュアのわうさんが乞食娘こじきむすめれた時分じぶん
謡曲には、弱法師ヨロボフシと言ふ表題になつてゐる。盲目マウモクの乞食になつた俊徳丸が、よろ/\として居るところから、人が渾名をつけたといふことになつてゐる。
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
盲目メクラになつて如何するの」
不可入性 (新字旧仮名) / 中原中也(著)