“めしい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
54.8%
盲目28.6%
召入4.8%
盲人2.4%
召出2.4%
盲者2.4%
目盲2.4%
2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
 己を深く信じて行われた事は奇蹟となって現れ水を酒ともおかえなされ又めしいたものに再びこの世の光りをおあたえなされる事も出来たのじゃ。
胚胎 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
貧しき家の夕闇に盲目めしいの老夫のかしらを剃りたるが、兀然ごつぜんとして仏壇に向ひてかね叩き経める後姿、初めて見し時はわけもなく物おそろしくおぼえぬ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「では、せんこく帰陣しました山県やまがたたつみのふたり、すぐこれへ召入めしいれましてもよろしゅうござりましょうか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれ路頭ろとう乞食こつじきごとく、腰をかがめ、頭を下げて、あわれみを乞えり。されどもなお応ずる者はあらざりしなり。盲人めしいはいよいよ途方とほうに暮れて
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
このあわれむべき盲人めしいは肩身狭げに下等室に這込はいこみて、厄介やっかいならざらんように片隅にうずくまりつ。人ありてそのよわいを問いしに、かれ皺嗄しわがれたる声して、七十八歳と答えき。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いづれもこゝろこゝろならねば、長途ちやうとらうやすむるひまなく、いそ樣子やうすうかゞたてまつるに何事なにごともおほせだされず、ゆる/\休息きうそくいたせとあるに、皆々みな/\不審ふしんへざりけり。中二日なかふつかきて一同いちどう召出めしいださる。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かしこまりて何某なにがしより、鳥籠とりかごたか七尺しちしやくなが二尺にしやくはゞ六尺ろくしやくつくりて、溜塗ためぬりになし、金具かなぐゑ、立派りつぱ仕上しあぐるやう作事奉行さくじぶぎやう申渡まをしわたせば、奉行ぶぎやう其旨そのむねうけたまはりて、早速さつそく城下じやうかより細工人さいくにん上手じやうずなるを召出めしいだし
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ここにおいてユダヤびと言いけるは、見よ、いかばかりか彼を愛するものぞ。その中なるもの言いけるは、盲者めしいの目をひらきたるこの人にして、彼を死なざらしむるあたわざりしや?
盲者めしいの目をひらきたるこの人にして……能わざりしや?』という最後の一節では、彼女はちょっと声を落として、信ぜざる盲目のユダヤびとの疑惑と、非難と、中傷を伝え、また彼らが一分の後に
人間元より変な者、目盲めしいてからその昔拝んだ旭日あさひの美しきを悟り、巴里パリーに住んでから沢庵たくあんの味を知るよし。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「爾曹もしめしいならば罪なかるべしれど今われら見ゆと言いしに因りて爾曹の罪はのこれり。」
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)