不具者ふぐしゃ)” の例文
なかには片腕かたうでられ、また両脚りょうあし切断せつだんされて不具者ふぐしゃになっているのもあります。そして今夜こんやにもにそうなおも病人びょうにんもありました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
あの化けものみたいな不具者ふぐしゃが、こんな美しい青年だなんて、まるで夢のようで、きゅうには信じることもできないのでした。
妖怪博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
父親ちちおや死後しご少年しょうねんは、労働者ろうどうしゃとなって、工場こうじょうはたらきました。運命うんめいは、いろいろに、もてあそんだ。かれは、機械きかいれて、不具者ふぐしゃになりました。
街の幸福 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、したときから、自然しぜんにいじめられてきた山吹やまぶきは、ちょうど、人間にんげんでいえば不具者ふぐしゃのように、なかなかびもしなければ、おおきくもなりませんでした。
親木と若木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは名誉欲めいよよくつよひとのことです。わたしうえからの命令めいれいで、戦争せんそうにやらされ、まれもつかぬ不具者ふぐしゃとなってかえりました。しかし、自然しぜんは、いつても平和へいわうつくしい。
托児所のある村 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ああそうか、わたしてあおう。」といって、金持かねもちは、玄関げんかんました。すると、不具者ふぐしゃ
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるとし、たいそう不景気ふけいきがきたときです。あわれな不具者ふぐしゃが、この金持かねもちのもんちました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
自分じぶん不具者ふぐしゃだということも、子供こどもが、不具者ふぐしゃだから、みんなにばかにされるのだろうということも、父親ちちおやがないから、ほかにだれも子供こどもそだててくれるものがないということも
牛女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
不具者ふぐしゃばかりでない、なかには、はたらけそうな若者わかものもありました。
船でついた町 (新字新仮名) / 小川未明(著)