“切断”のいろいろな読み方と例文
旧字:切斷
読み方割合
せつだん38.5%
きり15.4%
たちき15.4%
7.7%
きりた7.7%
きりはな7.7%
きれぎれ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なかには片腕かたうでられ、また両脚りょうあし切断せつだんされて不具者ふぐしゃになっているのもあります。そして今夜こんやにもにそうなおも病人びょうにんもありました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
おや、右の小指をどうかしたな、こいつは一節切ってあらあ。やい、どこへ行って指切断きりをして来たんだ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
不具車の中にいるものは、両手と両足とを切断たちきられ、首と胴ばかりになった男であった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ゴーゴンゾラ博士ったらサ! ご返辞へんじなさらないと、ペンチで高圧電源線こうあつでんげんせん切断ってしまいますよ、アリャ、リャ、リャ、リャ……」
遊星植民説 (新字新仮名) / 海野十三(著)
殆ど切断きりたった様な断崖で、洋風の小さな岸田家の別荘は、その静かな海岸に面した見晴の好い処に雑木林に囲まれながら暖い南風を真面まともに受ける様にして建てられていた。
花束の虫 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
して見ると、ゆうべのうちに殺っておいて首と胴とを切断きりはなし、胴は壁へ塗り込んで、さて、首は——もはや言わずと知れた細工であった。
真紅な火は裏山の空に燃えあがって、その焔が風に吹かるる秋雲のように西に東に切断きれぎれに飛んだ。
不動像の行方 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)