“きりた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
切立28.6%
切断14.3%
斬倒14.3%
斬立14.3%
桐田14.3%
霧立14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故なぜ早く云わん、それじゃア狼藉者ろうぜきものが忍び込み、飯島が流石さすが手者てしゃでも多勢たぜい無勢ぶぜい切立きりたてられているのを、お前が一方を切抜けて知らせに来たのだろう、宜しい、手前は剣術は知らないが
殆ど切断きりたった様な断崖で、洋風の小さな岸田家の別荘は、その静かな海岸に面した見晴の好い処に雑木林に囲まれながら暖い南風を真面まともに受ける様にして建てられていた。
花束の虫 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
……亜歴山アレキサンドル大王はアラビヤ人を亡ぼすために、黒死病患者の屍体をかついだ人夫を連れて行って、メッカの町の辻々でその人夫を一人ずつ斬倒きりたおさせた。
悪魔祈祷書 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
動静監視のみでは無い、し我に不利なるべく動いたら直にさせよう、螫させて彼が騒いだら力足を踏ませぬ間に直に斬立きりたてよう、というのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ところがね、ちょうどその晩兼六園の席貸しな、六勝亭、あれの主翁あるじ桐田きりたという金満家の隠居だ。この夫婦とも、何者の仕業しわざだか、いや、それは、実に残酷にられたというね。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よる燭火ともしびきて、うれしげなあしためが霧立きりたやまいたゞきにもうあし爪立つまだてゝゐる。はやぬればいのちたすかり、とゞまればなねばならぬ。