“両手”のいろいろな読み方と例文
旧字:兩手
読み方割合
りょうて70.0%
もろて13.8%
りやうて11.3%
もろで1.3%
りょうで1.3%
りようて1.3%
モロテ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉坊よしぼうは、両手りょうてあたまうえにのせて、きよちゃんがあちらへゆけば、そのほう見送みおくり、こちらへくればまたはなさずに、むかえていました。
父親と自転車 (新字新仮名) / 小川未明(著)
両手もろての冴えを磨いていたが、昨夜も大雪を物ともせず、魔境と称して人の嫌う硫黄ヶ滝の森へ来て、木太刀を揮っていたのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
按摩あんまつゑちからに、かはべりの水除みづよづゝみると、つゑさき両手りやうてをかけて、ズイとこしばし、みゝそばだてゝかんがえて様子やうす、——とふ。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
香織かおりはそれを両手りょうでにささげ、『たとえおわかれしても、いつまでもいつまでもひめさまの紀念かたみ大切たいせつ保存ほぞんいたします……。』といながら、こえおしまずくずれました。
ピアノに合せた足どりの、ふらふらと両手りようてを振つて、あかしやの禿げた並木をくぐりぬけ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
初めは「モロに」で、両手でさしあげたりする意の、相撲とりの仲間からとり入られたものと考へて、其まはしを両手モロテでひいて、軽々とさしあげる意から、軽々と・たやすくなど言ふ意が
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)