“もろて”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モロテ
語句割合
双手50.0%
諸手26.0%
両手7.5%
双掌6.2%
雙手5.5%
兩手2.1%
双腕1.4%
両掌0.7%
両肢0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、三之助はまた、ね起きてかかってくる。それをまた、武蔵は、つかみ寄せて、高々と、日輪の中へ双手もろてで差し上げながら
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この間に、帆柱からやや離れて上手かみてへ廻った背の高いのが、諸手もろてに斧を振り上げて、帆柱の眼通り一尺下のあたりへ、かっしと打ち込む。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
平次も、金太も、ガラッ八も、この真っ蒼な顔と、気違い染みた眼と、わななく両手もろての前に、思わず道を開きました。
夕告ゆうつげの、とり乱したる前き合せ。西に向ふて双掌もろてを組み、まなこを閉ぢてそのままに、息絶えけるぞ殊勝なる。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
氣丈らしい老母加世も、打ち明けて話した氣のゆるみに、疊の上に雙手もろてを突いたまゝ、ポロポロと涙をこぼすのです。
この時彼船にむかひて兩手もろてをのべぬ、師はさとりてかれをおしのけ、去れ、かなたに、他の犬共にまじれといふ 四〇—四二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
水夫が斯う叫びながら双腕もろてを差しのべて、駈け抜けると、慌てふためいた校長ソフイスト
山彦の街 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
日のもとに背伸しつつも両掌もろてにのせ白蓮の花をささげたり子は
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
春朧ろかがむ鼠のをさなきは両肢もろて持ちそへ物ふふみ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)