“両肱”の読み方と例文
旧字:兩肱
読み方割合
りょうひじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
代助は今読み切ったばかりの薄い洋書を机の上に開けたまま、両肱りょうひじを突いて茫乎ぼんやり考えた。代助の頭は最後の幕で一杯になっている。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
力がなえきってみえた父は、最後の努力でもするように、おせいの方に向きなおって、膝の上に両肱りょうひじをついて丸っこくかごまった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
成政は、その精力的な体を、両肱りょうひじに誇張して、頭の粗雑を舌でおぎなってゆくような雄弁で、日頃の抱懐ほうかいを、呶々どどと、云いまくした。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)