“霽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
77.7%
あが10.9%
はら5.5%
はれ2.2%
1.1%
0.7%
はる0.7%
しぐれ0.4%
せい0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
正午までには楽に頂上に着けると小屋の主人がいうので、雨のれたのを幸に、安心して岩の梯子を上るような急な登りにかかった。
金峰山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
曉方あけがたからの雨はひる少し過ぎにあがつた。庭は飛石だけ先づ乾いて、子供等の散らかした草花が生々としてゐる。池には鯉が跳ねる。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ムシャクリ出しやアがッて、己の身体へ傷までつけてけえすような事をしたアだもの、若草だっても此の怨みをはらさずに置くものか
その夜なかから降り出した雨が、暁になるとからりとはれあがった。そしてお島が起出した頃には、父親はもうきちんと着物を着て、今にも立ちそうな顔をして、莨をふかしていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「今日は、麓口ふもとぐちでおやすみになって、明日あすでも、雪のがるのを待ってから、お登りになっては——」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南家ナンケ郎女イラツメ神隠カミカクしにつたのは、ソノ夜であつた。家人は、翌朝空がれ、山々がなごりなく見えわたる時まで、気がつかずに居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
すなはち庾子亮蟹譜ゆしりやうかいふに載する蟹殻如人面じんめんのごときものありと称するものなり。午後風をさまりはる。すなはち撫院の船に陪乗す。船大さ十四間幅五六間。柁工たこう三十余人。一堂に坐するごとし。少も動揺をおぼえず。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いづくしぐれ傘を手にさげて歸る僧
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「二十九日。微雨。午ニ近クせいヲ放ツ。八丁目ニいたル。民舎ノ機杼伊きじょいトシテ相響ク。コノ間古昔信夫しのぶ文字摺もじずりヲ出セシ所。今ニ至ルモ蚕桑ヲ業トシ多ク細絹ヲ産ス。(中略)桑折ノ駅ニ宿ス。」
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
五月雨れの日を受けて白く光つてゐる。
湖光島影:琵琶湖めぐり (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)