“南家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんけ62.5%
ナンケ37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の女主人公南家なんけ藤原郎女いらつめの、幾度か見た二上山上の幻影は、古人相共に見、又僧都一人の、之を具象せしめた古代の幻想であった。
山越しの阿弥陀像の画因 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
師の日野民部忠経ただつねは、元南家なんけ儒生じゅせいで、儒学においては、ちょう陰陽師おんみょうじの安倍泰親やすちかに日野民部といわれるほどであったが、磊落らいらくたちで、名利を求めず、里にかくれて、児童たちの教育を
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南家ナンケ郎女イラツメ神隠カミカクしにつたのは、ソノ夜であつた。家人は、翌朝空がれ、山々がなごりなく見えわたる時まで、気がつかずに居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其寂寞たる光りの海から、高くヌキでゝ見える二上の山。淡海タンカイ公の孫、大織冠タイシヨククワンには曾孫。藤氏族長トウシゾクチヨウ太宰帥、南家ナンケの豐成、其第一孃子ダイイチヂヨウシなる姫である。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)