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南家
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なんけ
ふりがな文庫
“
南家
(
なんけ
)” の例文
私の女主人公
南家
(
なんけ
)
藤原
郎女
(
いらつめ
)
の、幾度か見た二上山上の幻影は、古人相共に見、又僧都一人の、之を具象せしめた古代の幻想であった。
山越しの阿弥陀像の画因
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
師の日野民部
忠経
(
ただつね
)
は、元
南家
(
なんけ
)
の
儒生
(
じゅせい
)
で、儒学においては、
朝
(
ちょう
)
に
陰陽師
(
おんみょうじ
)
の安倍
泰親
(
やすちか
)
、
野
(
や
)
に日野民部といわれるほどであったが、
磊落
(
らいらく
)
な
質
(
たち
)
で、名利を求めず、里にかくれて、児童たちの教育を
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鶴見もまた、藤原
南家
(
なんけ
)
の一の
嬢子
(
じょうし
)
と共に風雨の
暴
(
あ
)
れ
狂
(
くる
)
う夜中をさまよいぬいた
挙句
(
あげく
)
の果、ここに始めて言おうようなき「朝目よき」光景を迎えて、その驚きを身に
沁
(
し
)
みて感じているのである。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
南家
(
なんけ
)
の
郎女
(
いらつめ
)
は、一茎の草のそよぎでも聴き取れる
暁凪
(
あかつきな
)
ぎを、自身
擾
(
みだ
)
すことをすまいと言う風に、見じろきすらもせずに居る。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
其
寂寞
(
せきばく
)
たる光りの海から、高く
抽
(
ぬき
)
でて見える二上の山。淡海公の孫、
大織冠
(
たいしょくかん
)
には曾孫。藤氏族長太宰帥、
南家
(
なんけ
)
の豊成、其
第一嬢子
(
だいいちじょうし
)
なる姫である。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
南家
(
なんけ
)
の
郎女
(
いらつめ
)
の手に入つた称讃浄土経も、大和一国の大寺と言ふ大寺に、まだ一部も蔵せられて居ないものである。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
その耳面刀自と申すのは、淡海公の妹君、姫様方の
祖父
(
おほぢ
)
君
南家
(
なんけ
)
太政
(
だいじやう
)
大臣には、叔母様にお当りになつてゞ御座りまする。人間の執念と言ふものは怖いものとは思ひになりませんか。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
武智麻呂
存生
(
ぞんしょう
)
の頃から、此屋敷のことを、世間では、
南家
(
なんけ
)
と呼び慣わして来ている。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
汝
(
わけ
)
は聞き出したね。
南家
(
なんけ
)
の
嬢子
(
をとめ
)
はどうなつた。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
南
常用漢字
小2
部首:⼗
9画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“南家”で始まる語句
南家太政
南家郎女
南家太政大臣