“擾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みだ76.9%
さわ7.7%
3.8%
さわが3.8%
なら1.9%
わずら1.9%
わずらわ1.9%
ミダ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同十年に到り、彼を送還し、かつ先年来樺太からふと択捉えとろふみだせしは、露国政府の意にあらざるを告げ、かつ八人の俘虜を還さんことを請う。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
文化年間、露西亜ロシアがエトロフに入り、北辺をさわがした。泉石はその刺戟を受け、二十歳前後の頃、北海道樺太カラフト沿海州の地図を写している。
些事とは云ふものの、それは矢張り、充分に、彼女の考へを直ぐにき乱してしまふだけの可能力は供へてゐた。
惑ひ (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
風は大洋の表面をさわがす。若しそれが疾風であれば波が立つ。その波は泡立ちながら跳びあがつて、互ひちがひに高いうねりになつたり、くづれたりするのだ。
古カルデア人が、オナッガに戦車を牽かせ、韃靼人は、キャングを飼いならす事あり(マスペロ『開化の暁ゼ・ドーン・オヴ・シヴィリゼーション』英訳七六九頁、ウッド『博物画譜イラストレーテッド・ナチュラル・ヒストリー』巻一)
われと籠を作って籠の中の鳥になって居るのが可笑おかしくもある。但花や果物を無暗にあらされたり、無遠慮なお客様にわずらわさるゝよりまだ可と思うて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しかして彼の平易なる独逸語を以て著述せしその註解書を読まん、「今よりのちたれも我をわずらわすなかれ、はわれ身にイエスの印記しるしびたればなり」(六章十七節)、ああ何たる快ぞ
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
南家の郎女は、一茎の草のそよぎでも聴き取れる暁凪アカツキナぎを、自身ミダすことをすまいと言ふ風に、見じろきすらもせずに居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)