“さわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サワ
語句割合
障28.0%
触23.6%
爽13.8%
騒12.6%
噪8.1%
騷4.0%
躁3.8%
沢2.4%
燥0.5%
佐和0.5%
茶話0.4%
擾0.4%
澤0.3%
觸0.3%
鬧0.3%
譟0.2%
佐波0.2%
噪気0.1%
尖0.1%
捫0.1%
沼沢0.1%
秋爽0.1%
閙0.1%
集0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだけでも癪(しゃく)に障(さわ)ってたまらないのに、彼奴め、自分の非をわすれて、先頃、お金蔵の金子が台帳と少々合わないのを楯(たて)に取って
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、その拍子に女はコートの右の袖(そで)に男の手が触(さわ)ったように思った。で、鬼魅(きみ)悪そうに体を左に反(そ)らしながら足早に歩いて往った。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
海岸の方へ降る路で、ふと何だかわからないが、優しい雑草のにおいを感じると、幼年時代の爽(さわ)やかな記憶がすぐ甦(よみがえ)りそうになった。
苦しく美しき夏 (新字新仮名) / 原民喜(著)
お嬢さんは騒(さわ)がしい人ごみの中にぼんやり立っていることがある。人ごみを離れたベンチの上に雑誌などを読んでいることがある。
お時儀 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「いや、まったくは降伏でない。誘降(ゆうこう)の上書を奉ったものにすぎぬ。それをしも、悪推量(わるずいりょう)して、噪(さわ)ぎ立てする者あらば、斬ってしまえ」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何處(どこ)へゆく何處(どこ)へゆく、逃(に)げてはならないと坐中(ざちう)の騷(さわ)ぐに照(てー)ちやん高(たか)さん少(すこ)し頼(たの)むよ、直(じ)き歸(かへ)るからとてずつと廊下(らうか)へ急(いそ)ぎ足(あし)に出(いで)しが
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かく観ずればこの女の運命もあながちに嘆くべきにあらぬを、シャロットの女は何に心を躁(さわ)がして窓の外(そと)なる下界を見んとする。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
幸い妾宅(しょうたく)の家屋はお沢の名儀にしてあったので、両人話合の末それを売って新(あらた)に芸者家(げいしゃや)沢(さわ)の家(や)の看板を買う資本にした訳(わけ)である。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
町中に育ったわたくしはこういう賑わいの中へ入ると、自分の家にいるよりも自分の家に居ついた気持になり、寛(くつろ)いで燥(さわ)ぎ度くて仕方がありません。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それよりしまへおあがりなされて一と夜参籠(さんろう)あそばされ、あくる日佐和(さわ)やまへおわたりになりまして、いちにちふつか御きゅうそくなされましてから御ほっそくあそばし
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
高尚(こうしょう)遠大(えんだい)にして、通常人の及ばざるところ、たまたま及ぶことあれば、生涯(しょうがい)に一度か二度あって、専門的に修むる者にあらざれば、単に茶話(さわ)の料(かて)か
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
列仙(れっせん)の集まる蟠桃会(はんとうえ)を擾(さわ)がし、その罰として閉じ込められた八卦炉(はっけろ)をも打破って飛出すや、天上界も狭しとばかり荒れ狂うた。
相待ち懷姙(くわいにん)の子を大切(たいせつ)に致すべしとて御手元(おてもと)金百兩を澤(さわ)の井(ゐ)へ遣(つか)はされたり澤の井は押戴(おしいたゞ)き有難(ありがたき)よしを御禮(おんれい)申上左樣なれば仰(おほせ)に隨がひ私儀(わたくしぎ)は病氣の積(つも)りにて母の許(もと)へ參るべし併(しかし)ながら御胤(おんたね)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
太平の世の春愁は、肩で風切る武士の腰の物に、態(わざ)と觸(さわ)つて見る市井の無頼兒である。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
その火焔山は昔孫悟空が天宮を鬧(さわ)がした時、老君の丹炉(たんろ)を踏倒(ふみたお)し、それが地に降って出来たものである。それはなかなか活火山などという生易(なまやさ)しいものではないらしい。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
信長の乞いに委せて遠く博多から携(たずさ)えて来て鑑賞に供えた家伝来の幅(ふく)、牧谿(もっけい)の遠浦帰帆之図(えんぽきはんのず)は、たちこめる煙の中にも、名画の気品をすこしも譟(さわ)がしてはいなかった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(伊勢崎風土記。群馬県佐波(さわ)郡殖蓮(うえはす)村上植木)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ロスリッジ青年は、補祭の上席に抜擢された幸福さに、多分に興奮して噪気(さわ)いでいたのが、妻と並んで、寒い夜の道を家路へ向かいはじめると、ふっと不安気な沈黙に落ちた。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
一寸医刀の端(さき)が尖(さわ)ると身体を動かす。動かないようにと言っても、子供だから聞分けがない。動くと切りますよって驚かしたら、泣き出して尚お動いた。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
また豚是は蹄わかるれども反蒭(にれはむ)ことをせざれば汝らには汚(けがれ)たる者なり、汝ら是等(これら)の物の肉を食(くら)うべからず、またその死体(しかばね)に捫(さわ)るべからず。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
折(おり)から猛(はげ)しい疾風(はやて)さえ吹(ふ)き募(つの)って、命(みこと)のくぐり入(い)られた草叢(くさむら)の方(ほう)へと、飛(と)ぶが如(ごと)くに押(お)し寄(よ)せて行(ゆ)きます。その背後(はいご)は一帯(たい)の深(ふか)い沼沢(さわ)で、何所(どこ)へも退路(にげみち)はありませぬ。
午前五時の秋爽(さわ)やかな山の小屋で目がさめた。
智恵子抄 (新字旧仮名) / 高村光太郎(著)
「日が暮れてから誰が拝みに来ようぞ。この頃は世のなかが閙(さわ)がしいでな」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
さア何(ど)うも近所では大騒ぎ、寄ると集(さわ)ると此のお筆の評判ばかりでございます、或る人は頻(しき)りに不承知を唱えまして何しろお上(かみ)はお慈悲だってえが大違いだ
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)