“躁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さわ60.3%
はしゃ15.9%
はしや12.7%
あせ4.8%
さわが1.6%
そう1.6%
はや1.6%
はやま1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
血を見れば、自分が血を流したように勇み、槍や長柄の光を見れば、敵を殲滅せんめつして来たものと思いこんで、ただたかぶりさわぐのだった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軽いあっさりした女の調子が、すっかり気に入ってしまって、ばかに愉快であったから、みょうにはしゃいでおそくまで話して帰った。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
青葉にかこまれたそこのテニス・コートでぽん/\ボールを打つてゐた一年生に誘ひ込まれ、私は滅多になくはしやいで産れてはじめてラケットを手にした。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
かく言捨てて蒲田は片手しておのれの帯を解かんとすれば、時計のひも生憎あやにくからまるを、あせりに躁りて引放さんとす。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
先づうれしきここちしてあゆむに、家はもとにかはらであり、人も住むと見えて、古戸ふるどすきより灯火の影もれてきら々とするに、八二こと人や住む、もし八三其の人やいますかと心さわがしく
第二種(疾病編)疫、痘、ぎゃく、卒中、失神、癲癇てんかん、諸狂(そう性狂、うつ性狂、妄想狂、時発狂、ヒステリー狂等)、髪切り病、恙虫つつがむし
妖怪学講義:02 緒言 (新字新仮名) / 井上円了(著)
踏みこたへんとせし貫一は水道工事の鉄道レイルつまづきてたふるるを、得たりと附入つけいる曲者は、あまりはやりて貫一の仆れたるに又跌き、一間ばかりの彼方あなた反跳はずみを打ちて投飛されぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
人にも知られず、我身一つの恥辱ならんには、このおもて唾吐つばはかるるもいとはじの覚悟なれど奇遇は棄つるに惜き奇遇ながら、逢瀬あふせは今日の一日ひとひに限らぬものを、事のやぶれを目に見て愚にはやまるべきや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)