“逢瀬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうせ75.7%
あふせ24.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おくみ『ほんにたまさか逢瀬おうせの一夜。その上なにか胸騒ぎがしてすこしでも長くあなたに引添うて、離れとうもござりませぬ』
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
こうした深刻な関係でなくても、これに類したあぶない逢瀬おうせを作る恋人たちは別れが苦しいものであるから、まして源氏にここは離れがたい。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
あゝ、それがいか許り昨夜よべの八つ橋との逢瀬あふせを、睦言むつごとを、絢爛多彩な絵巻物として、無言のうちに悩ましく聴くものゝ心の中に想像させて呉れたらうことよ。
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)
やがて帰りんと頼めし心待も、つひあだなるをさとりし後、さりとも今一度は仮初かりそめにも相見んことを願ひ、又その心の奥には、必ずさばかりの逢瀬あふせは有るべきを、おのれと契りけるに
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)