“逢魔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうま75.9%
あふま20.7%
あうま3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は今でもうつつながら不思議に思う。昼は見えない。逢魔おうまが時からはおぼろにもあらずしてわかる。が、夜の裏木戸は小児心こどもごころにも遠慮される。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まくらいたのは黄昏たそがれころこれ逢魔あふまとき雀色時すゞめいろどきなどといふ一日いちにちうち人間にんげん影法師かげぼふし一番いちばんぼんやりとするときで、五時ごじから六時ろくじあひだおこつたこと、わたしが十七のあきのはじめ。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この時座敷しんとして由井が浜風陰々たり。障子の桟も見えずなり、天井は墨のごとく四隅は暗く物凄ものすごく、人の顔のみようようほのめき、逢魔あうまが時とぞなりにける。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)