“鬱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふさ61.2%
うつ24.6%
うっ8.7%
うさ2.2%
う1.1%
おほ0.5%
しづ0.5%
ふさい0.5%
イブセ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「毎日鬱(ふさ)ぎ込んで途方に暮れてゐる様子です。然しあの宝物の送り主に就いては、一層の想ひを寄せてゐるかに見うけられますな。」
フアウスト (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
苦笑しながら逸作はそう言ったが、わたくしが近頃、歌も詠めずに鬱(うつ)しているのを知ってるものだから、庇(かば)ってついて来て呉(く)れた。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「実をいえば、手前こそ人恋しくいたところで、きょうもきのうも胸に鬱(うっ)していたものを、誰かに語りたくてならなかった折なのです」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そんなわけではない。久しぶりに、夕飯なと共にして、鬱(うさ)でも語ろうと思うたまでのことよ。はははは。まあ、寛(くつろ)げ」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その毎日にも何彼(なにか)と心の鬱(う)さの紛(まぎ)れることもございましょうが、青い蘆荻(ろてき)のそよぎばかり見ていては心は毎日滅入(めい)ってしまうばかりでございます。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
鬱(おほ)にただ、鬱(おほ)に泣き隱(こも)りぬ。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ますます氣が鬱(しづ)みこんで、それをもとへ返すためには、かなりな時間がかかるのである。
星より来れる者 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
如何遊(いかゞあそば)され候やと申ければ越前殿然(され)ば癪氣(しやくき)にて四花の邊より小腹(せうふく)へかけきり/\と差込(さしこん)で食事も進まず兎角に鬱(ふさい)でならぬが其方の噂(うはさ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
智慧を持ち初めては、あの鬱(イブセ)い女部屋には、ぢつとして居ませぬげな。第一、横佩墻内(ヨコハキカキツ)の——
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)