“しづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シヅ
語句割合
23.4%
21.0%
10.5%
9.8%
7.5%
7.5%
6.8%
6.4%
2.4%
志津1.4%
0.7%
0.7%
0.3%
倭文0.3%
志都0.3%
沈没0.3%
鎮圧0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天空そらには星影ほしかげてん、二てんた三てんかぜしてなみくろく、ふね秒一秒べういちべうと、阿鼻叫喚あびけうくわんひゞきせて、印度洋インドやう海底かいていしづんでくのである。
申さば父の越度をちどとなりまたいはずば吉三郎は殺さるべし兩方まつたきやうには何事もゆかざれども能々よく/\かんがへてこゝろしづかに双方さうはう無事になるやうの御答おこたへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一旦しづまりかゝつた嘔気はきけは又激しく催して来た。お末が枕に顔を伏せて深い呼吸をして居るのを見ると、鶴吉は居ても立つても居られなかつた。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
群集の中から三人の男が影のやうに舟にすべり込んでともづなを解いた。しづかに艣を操つて、松明の火を波にさはるやうに低く持つて漕いでゐる。
今より二九七雄気をとこさびしてよく心をしづまりまさば、此らの邪神あしきかみやらはんに翁が力をもかり給はじ。ゆめゆめ心を静まりませとて、まめやかにさとしぬ。
年表には「東風にて西神田町一圓に類燒し、又北風になりて、本銀町ほんしろかねちやう本町ほんちやう石町こくちやう駿河町するがちやう室町むろまちの邊に至り、夜下刻げこくしづまる」
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
詩人ウオルズウオルスも、またライダルのしづに愛妹ドロセヤと共に見るかげもなき生活を営みて、しかも安らかに己が天職に奮進したりき。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
恍惚うつとりとなるしづけさ。——聖母像マドンナはゐない。架上の基督クリストだけが、弱々しげに咳き込む。⦅けふは、あなた、クリスマス・イヴなんですよ⦆紅茶のスプンの「ちん」と鳴る音。——
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
音もさせずになぐったのだな。その証拠には土間がまるきり死人のやうにしづかだし、主人のめだまは古びた黄金きんの銭のやうだし、わたしはまったく身も世もない。
家長制度 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
瀧の尾の裏から八風やつぷうを越えて女峯によほう七瀧なゝたきに登つて行く路、裏見の荒澤の谷からその岸を縫つて栗山へと通じてゐる富士見越の路、大眞名子おほまなご小眞名子こまなごの裾を掠めて志津しづの行者小屋に達する路
日光 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
梨のしづく切口
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
手早く爐邊に置いたものは綾も珍らしき倭文しづ幡帶はたおび、手古奈は周章てた。餘りに突然な爲に、とみには兎角の分別がつかぬ。これを受けて終つては最早許したも同じではあるまいか。
古代之少女 (旧字旧仮名) / 伊藤左千夫(著)
されば漢土もろこしの書は、経典けいてん七九史策しさく詩文しぶんにいたるまで渡さざるはなきに、かの孟子の書ばかりいまだ日本に来らず。八〇此の書を積みて来る船は、八一必ずしもあらき風にあひて沈没しづむよしをいへり。
やあ火の玉の親分か、訳がある、打捨つて置いて呉れ、と力を限り払ひ除けむともが焦燥あせるを、栄螺さゞえの如き拳固で鎮圧しづめ、ゑゝ、じたばたすれば拳殺はりころすぞ、馬鹿め。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ますます氣がしづみこんで、それをもとへ返すためには、かなりな時間がかかるのである。
星より来れる者 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)