“亥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
83.0%
13.2%
いのしし1.9%
がい1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時代の習いで、の刻頃(午後十時)には広い屋形の内もみな寝静まって、庭の植え込みでは時どきに若葉のしずくのこぼれ落ちる音がきこえた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「このところ、夜々、月の出はこく(午後十時)過ぎ、従って、潮のざかりは、四こう丑満うしみつさがりとなりましょうか」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なに、手はずに変わりがあるものかね。集まるのは羅生門らしょうもん、刻限は上刻じょうこく——みんな昔から、きまっているとおりさ。」
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
明日は、十月へはいって初のの日で、御玄猪ごげんちょのお祝い、大手には篝火かがりびをたき、夕刻から譜代大名が供揃い美々びびしく登城して
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
来年はの歳だから、例に依ってイノシシの話の原稿を早くまとめて送れという訳と解いたので、初めて気が付いてこの篇に取り掛かった。
それはいつの年も霜月のに行はれることにきまつてゐた。その日が来ると、父は鋸を手に、私はまた手ぶらでその秋実のりの乏しかつた柿の木の下に立つた。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
四十二の厄年が七年前に濟んだひつじ八白はつぱくで、「あんたのおとつつあんと同い年や」と言つてゐるが、父に聞くと、「やいや、乃公おれ四緑しろくで、千代さんより四つ下や」と首を振つてゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
年表には「東風にて西神田町一圓に類燒し、又北風になりて、本銀町ほんしろかねちやう本町ほんちやう石町こくちやう駿河町するがちやう室町むろまちの邊に至り、夜下刻げこくしづまる」と云つてある。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
湯崗子左の窓に入りくるはかぐろきの子右は落日らくじつ
二十、打手のかかり候はの刻頃と存じ候。
糸女覚え書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
母もいのしし年、私も亥年で、丁度二廻り違うのだから、四十四で世を去ったわけになる。
生い立ちの記 (新字新仮名) / 小山清(著)
河西野は市河寛斎で、其長子が米庵べいあんがい、次子が雲潭祥胤である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)