“還暦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くわんれき71.4%
かんれき28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「待つてくれ。脅かしもどうもしないよ、姫糊ひめのりを三文ほど買つただけなんだが——ありやお前、七八年前に還暦くわんれきが過ぎた筈だぜ」
六十一還暦くわんれきの時年賀の書画しよぐわあつむ。吾国わがくにはさらなり、諸国の文人ぶんじん名家めいか妓女きぢよ俳優はいいう来舶清人らいはくせいひとの一ぜつをもたり。
つまり一子高秀が、父道誉の還暦かんれきに筆をとり、それに道誉自身が、自賛じさんまで添えているのである。貞治五年、ちょうど五百九十五年前の物だ。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
還暦かんれきの年に禁酒してから、数年間一度も、酒杯を手にしたことのない父だったのだ。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)