“妓女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎじょ43.8%
おんな18.8%
きぢよ12.5%
あそびもの6.3%
うかれめ6.3%
うたいめ6.3%
げいしゃ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当時、京都には、妓王、妓女ぎじょと呼ばれる、白拍子しらびょうしの、ひときわ衆に抜きん出た姉妹があった。その母も刀自とじと呼ばれ、昔、白拍子であった。
教坊府きょうぼうふ妓女おんなたちが、演舞の余興をすまし終ると、たちまち、彼女らの紅裙翠袖こうくんすいしゅうは、この貴公子のまわりへ争って寄りたかり
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六十一還暦くわんれきの時年賀の書画しよぐわあつむ。吾国わがくにはさらなり、諸国の文人ぶんじん名家めいか妓女きぢよ俳優はいいう来舶清人らいはくせいひとの一ぜつをもたり。
いつのころより五三ともの津の袖といふ五四妓女あそびものにふかくなじみて、つひ五五あがなひ出し、ちかき里に別荘べつやをしつらひ、かしこに日をかさねて家にかへらず。
六三かれは播磨の六四印南野いなみのの者なるが、親もなき身の六五浅ましくてあるを、いと六六かなしく思ひてあはれをもかけつるなり。我に捨てられなば、はた六七船泊ふなとまりの妓女うかれめとなるべし。
白じらとした月明りにもって、それはさながら冥府の妓女うたいめの座興のよう——藤吉勘次は思わず顔を見合せた。拳にもきてか、もう縁台の人影もいつとはなしに薄れていた。
その折、言聞かされてうなずいていた少女が、たき子と貞子の姉妹で、彼女の母親は、彼女たちの父親を死に誘った、憎みとうらみをもたなければならないであろう妓女げいしゃに、この姉妹きょうだいをした。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)