“栄螺”のいろいろな読み方と例文
旧字:榮螺
読み方割合
さざえ91.5%
さゞえ8.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぜんたいがごつごつしているためだろう、あとでわかったのだが、若い女中たちは彼女のことを、蔭で「栄螺さざえさん」と呼んでいた。
扇野 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
穴を覗いて行くと、よく海胆うにが一つか二つ紺紫色の姿を見せていることがある。そして稀れには栄螺さざえが同居していることもある。
真夏の日本海 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
やあ火の玉の親分か、訳がある、打捨つて置いて呉れ、と力を限り払ひ除けむともが焦燥あせるを、栄螺さゞえの如き拳固で鎮圧しづめ、ゑゝ、じたばたすれば拳殺はりころすぞ、馬鹿め。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
といいながらびんの毛を一本/\引抜く、仙太郎も栄螺さゞえのような拳骨を固めポカ/\殴り