“栄螺”のいろいろな読み方と例文
旧字:榮螺
読み方(ふりがな)割合
さざえ90.2%
さゞえ9.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
信州の南のほうではこれを法螺ほらの貝に緒を通すといい、加賀の江沼えぬま郡などでは栄螺さざえからの底に穴をあけて、蟻をはわせて見よと
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
祭礼まつりそろいかな、蛤提灯——こんなのに河豚も栄螺さざえもある、畑のものじゃ瓜もあら。……茄子なすびもあら。」
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それをみるや、兵曹長は栄螺さざえのような拳固をかためて、手もとに近い敵から、その頬ぺたを、ぱしんぱしんとなぐりつけました。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さて、おさかなには何よけん、あわび、さだえか、かせよけん、と栄螺さざえはまぐりが唄になり、皿の縁に浮いて出る。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
栄螺さざえが、そろそろとふたをもちあげるように、いまこの豆潜水艇は、昇降口の蓋を、そろそろともちあげはじめました。
豆潜水艇の行方 (新字新仮名) / 海野十三(著)
栄螺さゞえのやうなの、六尺角しやくかく切出きりだしたの、つるぎのやうなのやらまりかたちをしたのやら
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やあ火の玉の親分か、訳がある、打捨つて置いて呉れ、と力を限り払ひ除けむともが焦燥あせるを、栄螺さゞえの如き拳固で鎮圧しづめ、ゑゝ、じたばたすれば拳殺はりころすぞ、馬鹿め。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
といいながらびんの毛を一本/\引抜く、仙太郎も栄螺さゞえのような拳骨を固めポカ/\殴り、
夜警団の唯一の利益と云うべきものは、山ノ手の所謂知識階級と称する、介殻かいがら——大きいのは栄螺さゞえ位、小さいのははまぐり位の——見たいな家に猫のひたいよりまだ狭い庭を垣根で仕切って
琥珀のパイプ (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)