“唐辛子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうがらし73.7%
たうがらし26.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松の間から見えるひとが、秋の空の下で、燃え立つように赤かった。しかしそれが唐辛子とうがらしであると云う事だけは一目ですぐ分った。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
同じ刺撃性の食物でも唐辛子とうがらし山葵わさびの類をせきの出る病人に食べさせたらいよいよ気管を刺撃して咳を増さしめるけれども生姜しょうがは咳を鎮静ちんせいさせる。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
とこものの、ぼたん、ばらよりして、缺摺鉢かけすりばち、たどんの空箱あきばこ割長屋わりながや松葉まつばぼたん、唐辛子たうがらしいたるまでこゑせばふしになる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
部屋一パイにこめて居るのは、七味唐辛子たうがらしをブチけたやうな、凄い煙で、その煙をつんざいて、稻妻の走ると見たのは、雨戸から障子へ燃え移つたほのほです。