“葱”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ねぎ95.1%
ねぶか2.8%
そう0.7%
0.7%
ネブカ0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それはねぎを百本、玉葱を百個、大根を百本、薩摩芋さつまいもを百斤、それから豚と牛とを十匹、七面鳥とにわとりを十羽ずつ買って来い」
豚吉とヒョロ子 (新字新仮名) / 夢野久作三鳥山人(著)
そこは、空気がよどんで床下の穴倉から、湿気と、貯えられたねぎや馬鈴薯の匂いが板蓋いたぶた隙間すきまからすうっと伝い上って来た。
パルチザン・ウォルコフ (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
やっとの事で薄暗いランプの下に、煮豆に、香物こうのものねぎと魚の骨を煮込んだおさいが並べられ、指の跡のついた飯櫃おはちが出る。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大掃除の午後の路地の交互点、こわれたおもちゃにねぎ大根の尻尾しっぽ、空瓶空ボールの交響楽、マルクス、ムッソリニの赤ん坊の夢を買わないか。
二科狂想行進曲 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
茶の葉を蒸してうすに入れてつき、団子として、米、はじかみ、塩、橘皮きっぴ、香料、牛乳等、時にはねぎとともに煮るのであった。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
癖より病で——あるもの知りの方に承りましたのでは、訴訟狂とか申すんだそうで、ねぶかが枯れたと言っては村役場だ、小児こどもにらんだと言えば交番だ。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
立ちならんだ町家まちやの間を、流れるともなく流れる川の水さへ、今日はぼんやりと光沢つやを消して、その水に浮くねぶかの屑も、気のせゐか青い色が冷たくない。
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「おや」とお花は聞耳を立てたが、手にねぶかを持ったまま、急いでそっちへ行ってみた。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……菜大根、茄子なすびなどは料理に醤油したじついえ、だという倹約で、ねぶかにら大蒜にんにく辣薤らっきょうと申す五うんたぐいを、空地あきち中に、植え込んで、塩で弁ずるのでございまして。
眉かくしの霊 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
葱平はねぶかの生ずる斜面という程の名であろう。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
魚鳥に七箇日の忌のそうろうなる事。さもや候らん。えみ及ばず候。地体はいきとしいけるものは。過去の父母にて候なれば。くうべき事にては候わず。又臨終には。酒魚鳥そうかいひるなどは。いまれたることにて候えば。やまいなどかぎりになりては。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
甚重イヤフタごもり しと思ふ(仁賢紀)
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
それにこの年は、よほど残雪の多い方であったから、杓子大沢などは、雪渓が峯頭まで白い冷たい手のひらを一杯にひろげ、大いなる白蛇の尾は雲を起して、谷あい深くのた打っていたが、そのためネブカびらはおろか、葱だいらも大半は雪の底に葬られ
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)