“葱畠”の読み方と例文
読み方割合
ねぎばたけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御茶漬すぎ(昼飯後)は殊更温暖あたゝかく、日の光が裏庭の葱畠ねぎばたけから南瓜かぼちやを乾し並べた縁側へ射し込んで、いかにも長閑のどかな思をさせる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
が、ぼんやり気がついて見ると、いつか家のうしろにある葱畠ねぎばたけの前にしゃがんだまま、せっせと葱に火をつけていた。のみならずわたしのマッチの箱もいつかあらましからになっていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
垣根の傍に花をんでいた鶏は、この物音に驚いて舞起つもあれば、鳴いて垣根の下をもぐるもあり、手桶の水は葱畠ねぎばたけの方へ流れて行きました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)