“師走”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しわす77.1%
しはす21.0%
シハス1.0%
デッサンブル1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この師走しわすの初め頃、今出川殿討滅御祈祷きとう勅命ちょくめいが興福寺に下りました折ふしは、いやにぎやかなことでございましたな。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
この師走しわすの初め頃、今出川殿討滅御祈祷きとう勅命ちょくめいが興福寺に下りました折ふしは、いやにぎやかなことでございましたな。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
師走しわすの風が銀座通りを行き交う人々の足もとから路面の薄埃うすぼこりを吹き上げて来て、思わず、あっ! と眼や鼻をおおわせる夜であった。
越年 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
引きとめられるのを振り切って、私はアパートを辞し、はなはだ浮かぬ気持で師走しわすの霧の中を歩いて、立川駅前の屋台で大酒を飲んで帰宅した。
女神 (新字新仮名) / 太宰治(著)
師走しわすも押し詰まったころになると、中津川の備前屋びぜんや親仁おやじが十日あまりも馬籠へ来て泊まっていて、町中へ小貸こがしなどした。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
かねあれどもかず、きやうあれどもそうなく、しばあれどもひとず、師走しはすまちはしりけむ。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
平次は外へ出ると、眞つ暗な師走しはすの空を仰いで、大きく息をしました。見えざる敵のしたゝかさを改めて犇々ひし/\と感じた樣子です。
中津川備前屋の親仁おやぢ伊左衞門なぞは師走しはすの月にでもなると馬籠下町の紋九郎方に來て十日あまりも滯在し、町中へ小貸しなどして
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
らうことなら、自分じぶんだけ陰氣いんきくら師走しはすうち一人ひとりのこつてゐたいおもひさへおこつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
井戸は車にて綱の長さ十二ひろ、勝手は北向きにて師走しはすの空のから風ひゆう/\と吹ぬきの寒さ、おゝ堪えがたとかまどの前に火なぶりの一分は一時にのびて
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此は師走シハス晦日に亡者を呼びよせた髯籠と、祈年の依代との融合したものゝ様に見えるが、茲にも多くの枝を要素としてゐる事が知れる。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
一九二九年師走デッサンブルの三日、ここも北国の慣いとて、はや暮れかかる午後四時ごろ、巴里パリー市第十一区三人姉妹トロアスウル街三番地なる棟割長屋アパルトマン