“神無月”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かみなづき53.3%
かんなづき46.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千早振ちはやふ神無月かみなづきももはや跡二日ふつか余波なごりとなッた二十八日の午後三時頃に、神田見附かんだみつけの内より、塗渡とわたあり、散る蜘蛛くもの子とうようよぞよぞよ沸出わきいでて来るのは、いずれもおとがいを気にしたまう方々。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
頼めなく夕かがやかし神無月かみなづきわかくさ山の日あたりのいろ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
神無月かんなづきの出雲の往来という類の、神祇官じんぎかんの記録と一致せぬ伝承などは、今一度この方面から仔細しさいに考察して見る必要があるように思う。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
神無月かんなづきの松の落葉とか昔はとなえたものだそうだが葉をふるった景色けしきは少しも見えない。ただわだかまった根が奇麗な土の中からこぶだらけの骨を一二寸あらわしているばかりだ。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)