神無月かみなづき)” の例文
千早振ちはやふ神無月かみなづきももはや跡二日ふつか余波なごりとなッた二十八日の午後三時頃に、神田見附かんだみつけの内より、塗渡とわたあり、散る蜘蛛くもの子とうようよぞよぞよ沸出わきいでて来るのは、いずれもおとがいを気にしたまう方々。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
頼めなく夕かがやかし神無月かみなづきわかくさ山の日あたりのいろ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
如何いかひとにもわらはれけんおもへば其頃そのころ浦山うらやまきみさま東京とうきやう歸給かへりたまひしのちさま/″\つゞ不仕合ふしあわせ身代しんだい亂離らり骨廢こつぱいあるがうへに二おやひきつゞきての病死びようしといひきことかさなる神無月かみなづきそでにもかゝる時雨空しぐれぞらこゝろのしめるれを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ああ神無月かみなづき木叢こむらなるきて
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
かぜ寒し破れ障子しょうじ神無月かみなづき 宗鑑そうかん
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
来むとする神無月かみなづきには
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
神無月かみなづき、日は淡々あは/\
(新字旧仮名) / 末吉安持(著)
今日けふ神無月かみなづきのゆふべ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
神無月かみなづき
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
こそこぼるれ、神無月かみなづき
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)