“余波”のいろいろな読み方と例文
旧字:餘波
読み方割合
なごり79.3%
よは17.2%
とばしり3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さするように袖を撫でた。その透切すきぎれしたきぬの背に肩に、一城下をかけて、海に沈む日の余波なごりの朱を注ぐのに、なお意気はとおって、血が冴える。
さらにその特点とくてんをいえば、大都会の生活の名残なごりと田舎の生活の余波よはとがここで落ちあって、ゆるやかにうずを巻いているようにも思われる。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「君、御苦労だが警察署まで一緒に来てくれ給え。君の伯父さんが現場から引致いんちされたものだからね、つい君にも余波とばしりがきた訳さ」
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)