余波よは)” の例文
旧字:餘波
さらにその特点とくてんをいえば、大都会の生活の名残なごりと田舎の生活の余波よはとがここで落ちあって、ゆるやかにうずを巻いているようにも思われる。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
今日の式場と食卓とでうけた刺激しげき余波よはは、かれに小まめな仕事をやらせるには、まだあまりに高かったし、床の間の「平常心」の掛軸かけじく
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
公然この醜行を犯してずるを知らず、即ち人生居家きょかの大倫をみだりたるものにして、したがって生ずる所の悪事は枚挙にいとまあらず、その余波よは引いて婚姻の不取締となり
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
描金まきゑよくして人のかすをなめず、別に一趣いつしゆ奇工きこうす。破笠はりつ細工とて今にしやうせらる。吉原の七月はじめ機燈からくりとうろを作りて今に其余波よはのこせり、でんつまびらかなれどもさのみはとてもらせり。
描金まきゑよくして人のかすをなめず、別に一趣いつしゆ奇工きこうす。破笠はりつ細工とて今にしやうせらる。吉原の七月はじめ機燈からくりとうろを作りて今に其余波よはのこせり、でんつまびらかなれどもさのみはとてもらせり。