“余程”のいろいろな読み方と例文
旧字:餘程
読み方割合
よほど53.0%
よっぽど28.4%
よつぽど13.4%
よッぽど1.5%
えつと0.7%
ようぽど0.7%
よつぽと0.7%
よッほど0.7%
よツぽど0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
豚は語学も余程よほど進んでいたのだし、又実際豚の舌はやわらかで素質も充分あったのでごく流暢りゅうちょうな人間語で、しずかに校長に挨拶あいさつした。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「助の顔色がどうも可くないね。いったい病身な児だから余程よっぽど気をつけないと不可いけませんよ」と云いつつ今度は自分の方を向いて
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それに余程よつぽどの気紛れもんでね。稼ぎ出すと鼻唄をやり乍ら滅法稼いでるが、怠け出したら一日主婦おかみに怒鳴られ通しでも平気なもんだ。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
此分だと、余程よッぽど何か変った事が、例えば、火事とか大地震とかがあって、人心の常軌を逸する場合でないと、隔ての関を破って接近されなくなりそうだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「此処から歩いて戻つたら、余程えつと掛るべえかね?」
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
『あ、陸奥ですか。あれには僕も一度乗ツた事がある。余程ようぽど以前まへこつたが………………………』
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
俺にも余程よつぽと天理教の有難え事が解つて来た様だな。耶蘇は西洋、仏様は天竺、みんな渡来物わたりものだが、天理様は日本で出来た神様だなツす?
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しかし彼時あのとき親類共の態度そぶり余程よッほど妙だった。「何だ、馬鹿! お先真暗で夢中に騒ぐ!」と、こうだ。
『はゝゝゝゝ。』と銀之助は笑出して、『馬鹿なことを言ひたまへ。瀬川君も余程よツぽど奈何どうかして居るんだ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)