“余人”のいろいろな読み方と例文
旧字:餘人
読み方割合
よじん84.2%
よにん15.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど、藤夜叉とのひそごとも、余人よじんならぬ右馬介一人の胸にたたまれているぶんにはと、そこは腹心の郎党のよさ、ひそかに多寡たかはくくられる。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
余人よじんならばともかくも、日頃から兄の悪友と睨んでいる半九郎の仲裁を、源三郎は素直に承知する筈はなかった。
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
下谷したや谷中やなかかたほとり、笠森稲荷かさもりいなり境内けいだいに、行燈あんどんけた十一けん水茶屋娘みずちゃやむすめが、三十余人よにんたばになろうが、縹緻きりょうはおろか、まゆ一つおよものがないという、当時とうじ鈴木春信すずきはるのぶが一枚刷まいずり錦絵にしきえから
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
向島むかうじま武蔵屋むさしや落語らくごくわい権三ごんざますと、四方よも大人うしふでにみしらせ、おのれ焉馬えんば判者はんじやになれよと、狂歌きやうかの友どち一ぴやく余人よにん戯作げさくの口を開けば、遠からん者は長崎ながさきから強飯こはめしはなし、近くば
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)